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  [企業訪問] Leather Factory Coo
 



 

 
  革に惚れ込んだ男が作り出す、あたたかく、ちょっととんがった革小物

Leather Factory Coo 久保喜弘さん


店内に並ぶ革小物のハードでロックなイメージ、光る大きな金具(「コンチョ」と言うそうです)のイージーライダー的な(というのも古いですね)アウトサイダーな雰囲気、店内にどーんと置いてあるハーレー・ダヴィッドソンのバイク…、と並べると、「えっ、ちょっと入りにくい感じ?」と腰が引けるかもしれませんが、全然心配はご無用!デザインも制作もすべて一人でこなしておられる、オーナー・クラフトマンの久保さんの笑顔に出迎えられれば、商品の話から、革の話、バイクの話、アメリカ雑貨の話…と、いつのまにか腰を据えて何時間も過ごしてしまっている(しかも、久保さんとすっかり友達感覚になっている)ことに気づくでしょう。

庄内駅から商店街を通り抜けた、ちょっとのんびりした町の中、というお店の立地もあり、まるで友達の家の趣味の部屋でコレクションを見せてもらっているようなくつろいだ感じを味わえるはずです。

           久保さん。
 
 しゃべっているだけで、なんだか気分が上向いてくる
ような雰囲気。



 
   こんな型紙を使って革を切り抜く    


  
   


作業机。細かい道具類がいっぱい


   
 
革のことを話し出すととまらない
   久保さん

   

    
    お店にはこんなネイティブ・アメリカンの雑貨も。

作って覚える
久保さんが、革小物に興味を持ったのは20歳のころ。最初は市販品を買うだけだったのが、念願のハーレーを買ってその専門誌を見るうち、そこに掲載されているカッコいい革小物にどんどん引きつけられていったそうです。しかし、そういうものは高価い。でも欲しい、とジレンマに悩んでいる時、ふと思いついたのが、「これも誰かが作ってるんやから、自分にも作れるんやないか?」ということ。もともと工作などは好きなほうだったし、やってみるか!と制作を始めたのが、この店のスタートになりました。

最初は量販店や手芸店で売っている「革クラフトキット」を作ってみることからスタート。出来上がったのはそれはひどいものだったけど、しかし「これならできるかも」という手応えを感じた久保さんは、少しずつ「オリジナル作品」を作りはじめました。

まず参考にしたのは革製品の専門誌。隅から隅まで読み込み、革の種類やその性質、扱い方を覚えていきました。次はネットで素材としての革を扱っている店を調べた上で何軒も訪ねて担当者を捕まえ、「これから革製品を作りたいと思ってるんですが、どんな革がいいですか、どういう風に扱えばいいですか」と質問しまくりました。

もちろん「ど素人が何言うてんねん」と言う目で見られることもありましたが、何度も通ううちに「どういうのが作りたいんや?」と尋ねてくれる人も出てくる。そういう「親身になってくれる人がいる店」に絞ってさらに通い続け、「そういうのが作りたいんやったらこの革やな」「この革はここに傷があるからあんまり良くない、こっちの革は傷はないんやけど、シワがあるやろ」と実際にいろんな革を見せてもらっているうちに、自然に「目利き」ができるようになっていったそうです。

職人としての修行は、雑誌を参考に、とにかく作って作って作りまくること。面白そうと思った革を買ってきて〜決して安くはないのですが〜切って、縫ってみる。自分でも使い、友達に使ってもらってみる。革は陽にあたったり、湿度や年月で変化する素材です。知識としては知っていても、実際にどういう変化を起こすのかは形にしてみないと分からないことが多く、特性をつかむまでには、かなりの数の革をムダにしたと言います。「とにかく最初は、作って作って、使って使って。」自分のあらゆる感覚に「革」というものを叩き込んでいったのです。

デザインのヒントはあらゆるところに
 
 自作するとはいえ、最初からオリジナルデザインで作れるわけではありません。最初は雑誌やネットに載っている、カッコいいなと思う製品を「徹底的に真似するんです」。この形にするためには、どんなパーツが必要なのか、それには型紙をどういう風にとればいいのか。その構造がわかってくれば、本当に自分の作りたいデザインにするためには何をどうすればいいのかがわかるし、「ここをこう変えたらこんな感じになるんちゃうか?」と新しいアイデアがひらめきもする。そこで図面を引いてみることで、「自分の」デザインがものになっていくのです。ウェスタン映画を見に行ったり(登場人物たちが使っているホルスターなどがとても参考になるとか)、彼女について女性がよく行くお店に行って、商品を観察したりすることも大事。そういう経験が、やがて自分の中で消化されて、オリジナルデザインが生まれるのです。

  
    笑い顔が本当に楽しそう。
    こちらまで楽しくなってしまいます

 

「店を持つ」ことの基本

こうして作ってみた革小物を見た友人たちが「欲しい」と言い始めたことが、久保さんに、それまでの仕事をやめて革小物の手作りショップオーナーになるジャンプをさせてくれました。「小物をあげた友達がみんな喜んで使ってくれるし、使ってもらってるうちに、経年変化でどんどん革の表情が変わってくる。それがうれしくなって、もっといろんな人に提供できないかなあと思いはじめて」。サラリーマン時代に貯めたお金と、ご両親からも少し借金をして、「Leather Factory Coo」が誕生しました。

 

サラリーマンとはいえ、職人のような仕事で、全国各地に行けたし、行った先で担当者の方々と話をするのもすごく楽しかったし、決して「サラリーマンが性に合わないというわけではなかったです」とおっしゃる久保さんを踏み切らせたのは「やっぱり、『これが好き』『やりたい』という気持ち」で,それが革小物のお店という夢を実現させてくれたのです。

 

 

      

     壁に貼られた革の中央にある弓矢は、あるネイティブ
 アメリカンの部族の「魂」として伝えられたもの。
 ふらっと来られた一見のお客さんから「君なら」と
 譲られ、その謂れを聞いた時には「そんなものを
  自分がもらっていいのか」と震えたほどの「宝物」




   もちろん、並んでいるものを買うこともできるし
      久保さんと相談しながら自分だけのオリジナルを
      作ってもらうと、さらに楽しいし愛着がわきます。



    店内にはライダーらしいアメリカンなグッズもいっぱい


友、地域とのつながりを大切に


革小物を作りはじめた時、最初にファンになってくれたのが友だちだったように「人生の節目にはかならず友だちがいて、引っぱってもらってる気がする」とおっしゃる久保さん。最初は舞台美術の道を選んだ久保さんが、腰痛のためそのキャリアを断念せざるを得なかった時、「おまえ、機械いじりとか好きやったやろ?」と会社を紹介してくれたのも友だち、店をやっていけるかも、と自信を持たせてくれたのも友だち、久保さん自身のフレンドリーな人柄が呼び寄せてくるのか、知り合ってみたら「友だちの友だち」だった、ということも。取材に伺った際も、ご自分の名刺は切らしておられたのに(笑)、お店の目立つところには、お友だちのお店のチラシやショップカードがいっぱい。それを手に取ると、「この店ねえ、」と熱心に説明してくださり、「いい店なんで。ぜひ行ってみてください」とわが事のように勧められるその熱心さに、いろんな人が集まってくる秘密を見たような気がしました。

Leather Factory Cooさんは、今年(2013年)第2回を迎えた「庄内バル」にも参加。「大好きな地元で店をやっている以上、地元が繁栄する企画があったら、これからもどんどん参加して行きたいです。それでまた人の輪も広がるし、古くからやってはるお店とも知り合いになれるでしょ。『知り合う』ってすごく大切なことやと思うんです」とおっしゃる久保さんに、新しい時代を作って行く「個人店」の力強さを見た思いがしました。

 2013.5.31 取材 八代田(ライター)


  

  Leather Factory Coo外観



 Leather Factory Coo (久保 喜弘さん)
 HP: http://www.eonet.ne.jp/~lfcoo/
 所在地: 豊中市庄内幸町4-2-1
 TEL:06-7500-9626
 FAX:06-7500-9626
 
 定休日:毎週月曜日




 
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