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  不動産コラム
 


        不動産鑑定士 深澤俊男のコラム

Dr.Toshiの都市コラム 〜都心商業地の地価〜



第2回・・・土地の価格の拠り所としての公的土地評価

 前回のコラムにて、国または地方公共団体が実施している公的土地評価の存在についてお話しましたが、ピンとくる人はどれくらいおられるでしょうか。様々な機会で、その概要と結果を紹介することがありますが、不動産の専門家以外の方からは「聞いたことがあるがよくわからない」、または「そもそも聞いたことがない」という意見をよく耳にします。
 それでは、これから数回に分けて、その内容の説明をしていきましょう。ちなみに、今回は総論的なお話をします。

■ 公的土地評価とは
 
 国または地方公共団体は、一般の人々にはわかりにくい土地の価格の拠り所として土地価格を定期的に公表しています。
 例えば、地価公示価格や路線価などは聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。大まかにいうと、地価公示価格とはいくつかある公的土地評価の中の親分的存在で、国が設定した対象となる土地そのものについての価格(u単価)を示しています。一方、路線価は、相続税路線価の略称で使われることが多く、一定の距離をもった路線を前提とし、その路線に面した土地の価格(u単価)を示しています。

 
 

 さて、そもそも公的土地評価とは以下の4つがあります。

  1)地価公示(地価公示価格)
  2)都道府県地価調査(地価調査価格)
  3)相続税評価(相続税路線価)
  4)固定資産税評価(固定資産税路線価)

これらについて、少し固い表現で説明すると、以下のようになります。

 1)の地価公示は、国土交通省土地鑑定委員会が毎年1月1日時点における土地の価格を同3月下旬に発表しているものです。この制度は土地取引等に対して指標を与えるとともに、公共事業の用に供する土地に対する補償金額の算定等に資すること等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。

 2)の都道府県地価調査は、都道府県知事が毎年7月1日における土地の価格を同9月下旬に発表しているものです。これは、前記地価公示(価格時点:1月1日)との両者で、一般の土地取引等に指標を与えるとともに、国土利用計画法に基づく届出価格に対する審査の基準となること等により、適正な地価の形成に寄与することを目的としています。

 3)の相続税評価は、国税庁が毎年1月1日における価格を同7月1日に発表しているもので、同一路線に面している土地の単価を示しており、それを「相続税路線価」といいます。なお、一般的に「路線価」と呼ばれるのはこの相続税路線価のことです。ちなみに、この路線価は元々、相場水準などをつかむために世間一般で利用されることが多かったのですが、今般の相続税改正に伴い、その利用頻度がさらに多くなることが予想されます。

 4)の固定資産税評価は、市町村が3年に一度評価しているもので、3)と同じく、同一路線に面している土地の単価を示しており、それを「固定資産税路線価」といいます。

 参考までに、4つを実施機関、価格時点などでまとめると以下のようになります。

 

地価公示価格

地価調査価格

相続税路線価

固定資産税路線価

実施機関

国土交通省土地
鑑定委員会

都道府県知事

国税庁

市町村

価格時点

1月1日

7月1日

1月1日

1月1日

備考

毎年

毎年

毎年

3年に一度評価替え

■公的土地評価は大きく2つのカテゴリーに分けられる

 前記1)の地価公示価格と同2)の地価調査価格は、標準的な土地についての正常な価格を一般の人々に示すためのもので、1)については標準地、2)については基準地という具体的な「地点」が定められ、その土地の価格を求めます。一方、前記3)の相続税路線価と同4)の固定資産税路線価は、課税のための評価、すなわち3)については相続税及び贈与税、4)については固定資産税を課税するための前提となる評価であり、一定の距離をもった「路線」に面している標準的な土地を想定し、その土地の価格を求めます。すなわち、前記1)と同2)は「地点」を、前記3)と同4)は「路線」を前提としている違いがあります。
  ちなみに、標準的な土地とは、第1回のコラムで述べたように、例えば、周辺と比べて大きくも小さくもなく、形状が特に変わっているわけでもなく、角地など複数の道路に接していないなどの個性を排除した標準的な状態を前提としています。

 

■拠り所としての公的土地価格がわかりにくい?

 ここまでの話で、何となく腑に落ちない方がいるかもしれません。それを代弁すると、同じ場所にいくつも価格があることに違和感を感じておられるのではないでしょうか。
 そうなんです。これらの公的土地評価は関連しあっているのですが、実は同一の場所に複数の価格が存在することがあります。これって一般の方々にはなかなかわかりにくいことだと思います。

 次号では、地価公示価格と相続税路線価を例にしてより詳しくお話していきましょう。

(次号へつづく)

※このコラムでは、読者の方により理解していただけるように、わかりやすく表現を改変している箇所があります。したがって、厳密に正しい表現でない箇所が含まれておりますのでご注意ください。

※深澤俊男の略歴
 深澤俊男不動産鑑定士事務所 代表
  http://www.fukazawakantei.com
  株式会社アークス不動産コンサルティング 代表取締役社長
  http://www.arc-s.biz

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