[OB訪問] ほたる企画 田中久美子さん

岡町を拠点に活動中

当センターを卒業して約1年半。(入居時の記事はこちら)
現在は岡町商店街の中で事務所をかまえている、ほたる企画代表の田中久美子さんにお話をうかがいました。

■ とよなかインキュベーションセンターを卒業してから
現在の事務所に移ったきっかけは、「商店街の空き店舗の一部を事務所に借りないか」と声をかけてもらったことから、インキュベーションセンターを卒業することになりました。それからはこの場所(岡町)がほたる企画の本拠地となり、おかまち商店街やまちづくり協議会のイベントなどにも協力させてもらうようになりました。卒業してからは、仕事の内容も少しずつ変わってきました。インキュベーションセンターにいた頃は個人商店支援の仕事とイベント企画の仕事の2本柱でやってきましたが現在では、イベントの仕事中心に活動するようになりました。
もちろん今でも個人商店の支援もやっていますが、閉店する所やお店の経営を子供さんに譲ったりする所があって仕事が減り、それに代わってイベントの委託や協働事業の依頼が多くなったので、これを中心に現在は活動しています。今では、春の桜まつり、夏の夜店大会や豊中まつり、秋のフェスタやまちの文化祭、冬の市民文化祭と、豊中のシーズンごとのイベントに関わっています。
また、豊中市民公益活動推進助成金助成事業「豊中だがしや楽校」や「豊中平和演劇祭」、事務局をしている「豊中ファミリーミュージカル」、2年目になる市主催「アートマネジメント講座講師」、事務所があるここ、おかまち・あーとらんどで「おかまちDEナイト」を開催したり、様々な活動しています。
  振り返ってみると、以前は自分たちから仕掛けていく主催イベントを中心に活動してきましたが、今は委託事業や依頼のイベントの方が多くなってきました。それは、「ほたる企画はビジネスとして活動しています」と言い続けてきたことが少しずつ認知され、また人を通じて知ってもらえるようになったことで、依頼してもらえるようになったんだと思っています。

■ とよなかインキュベーションセンターに入居して得たもの
インキュベーションセンターがなければ起業はしていませんでした。もしかしたら、以前のようにボランティアとして活動を続けていたかもしれません。けれど、ここがあったから起業して、自分の活動をコミュニティ・ビジネスとして考えられるようになり、大きく変わりました。

■ 現在の起業家の皆さんに一言お願いします
インキュベーションセンターにいるということを最大限に利用するべきだと思います。
入居していた頃、もっとインキュベーション・マネジャーに相談したり、意見を求めたりすればよかったと、卒業してからよく思いました。起業家として自分を見てくれる第三者がいることがとても貴重だったと感じます。
今いる起業家の皆さんにはぜひ、インキュベーションセンターにいる強み、相談・情報収集・繋がりを最大限に利用してもらって、少しでも早くひとり立ちしてもらいたいと思います。

■ 今後の目標
センターにいた頃は、豊中から北摂、そして大阪府下まで活動拠点を広げたいと思っていましたが、岡町に来てからは地域密着、ここ豊中だけで活動していこうと強く思うようになりました。この豊中には商売敵が少ないですし、ほたる企画は、地域密着の細やかな仕事ぶりで報酬以上の企画・運営をしているという、という自負があります。
今後はほたる企画としてのスペースを作って、豊中で文化サロンのような地域の人が集える場所をまずは提供していけたらと思っています。

2008.9.3 中西


「おかまちDEナイト」 などのイベント会場

[OB訪問] ギタリスト 中島桃子さん

業種の違う同年代の女性が良い刺激になりました。

中島桃子さん

2005年11月から2007年3月まで、シェアードオフィスに入居されていた中島桃子さん。(入居時の記事はこちら)
中島さんはギターの演奏者でもあり、蛍池や夙川でギター教室も開いていらっしゃいます。(蛍池教室は当センターで開催しています。)
主にフラメンコを中心とした曲を演奏されていますが、フラメンコギターというのは板をはじくなどクラシックギターとは違った奏法もあるそうです。中島さんの場合は、主にソロで演奏されます。
当センターを卒業してから約1年。その後の様子やインキュベーションセンターを出て感じたことを伺いました。


■ インキュベーションで得たもの・・・

ここに来るまで、自分のジャンルや業界のことしか分からなかったけれど、
色んな業種の人々と出会うことによって、スキルアップができたと思います。
ひとりで活動していると知り合うことができない方々とも、入居したことによって知り合うことができました。

ネットワークを拡げるといったこともインキュベーションに入った目的のひとつでもありましたが、今もそのつながりでコンサートを開催する時やイベントを行う時などに仕事をお願いしたりしています。

また、インキュベーションに入居していたことで様々なイベントやセミナーの情報をたくさん頂きました。
音楽のことだけでなく、これから活動をしていくにあたって必要な情報を得ることができたと思います。
それが今では本当に役に立っています。

そして偶然にも、私が入居した時期には同年代の女性が何名かいらっしゃいました。
業種こそ違いますが、自分にとって良い刺激になりました。

■ 「入居中の人へアドバイス」するとしたら・・・
他の入居者と何気ない話をすることも大事だと思います。
始業時間も様々なので、特に個室に入居されていらっしゃる方は1人で仕事をすることも多いかと思います。違う業種の場合、遠慮しがちになりますが、顔を合わせたら気軽に世間話をすることによって、発見することもあれば気づくこともあるかと思います。
ここには色んな人がいて起業という同じ目的もあるので色んな話をたくさんしてみたら良いと思います。
今から思えば、もう少し話をしていたら良かったなぁ、と思うこともありますから(笑)

現在も入居していた頃と大きく変わらず、ギター教室を開いたり、カフェなどでライブを行ったりして地域での音楽活動にも力を入れています。またリサイタルなども開催して、自分の演奏の幅も広げて行きたいと考えています。

今後は「今まで行ってきたこと、演奏することや教えていくことをさらに充実させていきたい」とお話くださいました。


2008.2.18 中西

[オフィスにおじゃま] 中島桃子ギター教室(ライトギターラオフィス)

一瞬でも「気持ちいい」とか「心地いい」「楽しい」と感じてもらえたら嬉しいです。

中島桃子さん

――10歳からギターを始められた、とホームページで拝見しましたが、その頃からギターは好きでしたか?
最初は「習い事」で始めました。特に好きでもなかったです。中学高校時代は、ギターは休んでました。大学に入学して、「ちゃんと習いたいな」と思い、先生を探していたところ、吉川二郎先生に出会い、習うようになりました。

――先生との出会いのきっかけは?
コンサートのチラシ等でお名前だけは知ってました。現役で演奏活動もしながら、教室もされていて、服部であったコンサートに行ったのがきっかけです。教室のことをお聞きしたら、比較的近い教室だったので、決めました。

――小学生の頃の「習い事」とは違いましたか?
そうですね。毎日必ず練習して、充実していました。「こういうことをやれば、上手くなる」という目標もできたし。

――大学でも音楽を?
いえいえ。スペイン語専攻だったんです。音楽関係には進みたかったんですが、学費のこと等もあって。で、近くでこじんまりした大学だったのと、「スペイン語もいいかな」と思って決めました。

――スペインとギターって見事につながってますよね?
今から思えばそうですけど、その時はあんまり考えずに決めましたね(笑い)。

――スペインに最初に行かれたのも、大学時代でしたよね?            
そうです。吉川先生と他の生徒さん達との旅行でした。生まれて初めての海外旅行でした。感想は…。「時差ボケとかでしんどかった」です。

――大学卒業されて、2001年に今度はスペインにギター留学されたんですよね。
フラメンコ芸術学校でギターの基礎を9ヶ月勉強しました。実技の他にフラメンコの歴史なんかも勉強しました。学校は仲間がいて楽しかったです。2002年末に帰国して、ギターを仕事にしたいと思うようになりました。

――好きなことを仕事にしてみて、どうですか?「好きだから仕事にしよう」という意見、「好きだから仕事にしない。仕事にするとつらくなるから」という意見、いろいろありますが。
好きかどうかわからないけど、ずっと一所懸命やってきたことですからね。大人になってから「趣味」で始めたことではないですから。でも、「大変」とは思います。教室で教えるのは大変とは思わないけど、演奏会は大変。その日に向かって体調を整えたり、当日も緊張があったり。私自身どこかに正社員や正職員として雇われたことがないので、そのつらさもあまりわからないですけど。

――コンサートフラメンコギター(※注:独奏スタイルのフラメンコギター)の仕事をされていて、大変なことは?
マネージメントも演奏も、全部ひとりでやらないといけないこと。仕事が入るのは嬉しいですが、バランスよくやらないといけないので、仕事が立て込むと大変です。商品を売る商売じゃないので、最後まで自分が表に立たなければいけない。それも大変ですね。

――この仕事やっててよかった~と思われたことは?
演奏して喜んでもらえること。一瞬でも「気持ちいい」とか「心地いい」「楽しい」と感じてもらえたら嬉しいですね。日本では、お客さんはそういう表情をなかなか出されませんが、後からそんなことを言ってもらえるときが嬉しいです。教室では、生徒さんが変わっていくのをみるのが嬉しい。

――センターに入居されたきっかけは?
以前にも、こちらに入居していました。駅に近いのがとても魅力的だったので。で、一旦出たのですが、市の方から2005年度からセンターの様子やこんなことをやっていますという案内は頂いていました。そこで起業家研究会を知って、センターを訪れました。その後もマネジャーの奥田さんにいろいろお話を聞いて、昨年11月末に入居しました。

――それから2ヶ月。シェアードオフィス第1号ですね。
あまりオフィスは活用しきれていませんが。でも、マネジャーが課題を出してくれて、指導してくれるのでそれがありがたいです。自分ではわかっていても、なかなか事業計画とか立てられないので。他の入居者さん達も、みなさんおもしろそうな事業をされていて、一緒に何かできればな、と思っています。

――最後に中島さんの今年の目標を
経営体制を整えること、自分のギターが変わるのでしっかり演奏したい。あと、生徒さんがもうちょっと増えること、です 。

入居当時の記事(2006年某日)

[オフィスにおじゃま] ほたる企画

「あなたも嬉しい 私も嬉しい」、そんなイベント企画の仕事がやりたくなったんです。

田中久美子さん

――田中さんは、豊中に長くお住まいですよね。
そうですね。豊中に住んで20年になります。服部、北桜塚、今は本町です。

――その間ずっと、会計のお仕事をされていたんですか?
会社員として働いていた頃は、経理事務。次に、リクルートで編集の仕事。で、退職してから、会計事務所に勤めたり、在宅で会計の仕事をしてきました。
でも、会計の仕事だけやってきた訳じゃなくってね。ある時お客さんから売り上げの相談を受けて、でも、私は税理士の資格を持っていないから、そういう面での相談はお受けできない。それでも、何かしてあげたくて、「じゃあ、簡単なチラシでよかったら作りましょうか」ってチラシを作ったんですね。ちょうどパソコンが出始めた頃だったし、編集の経験もありましたから。そうしたら、「田中さんのチラシのおかげで売れたよ!」って言ってもらえて。それを聞いて「楽しい!」って思ったんです。

――ほたる企画さんが掲げている「個人商店応援」のきっかけですか?
そうですね。大きな会社の経理だと、全体が見えなかった。けど、個人商店だと、そこの家庭の事情も含めて、全部見えるんですね。「4月に子どもが高校に入るからお金かかる。設備投資、どうしたらいいでしょう?」なんて。チラシをつくるとか、売り上げアップのアドバイスをするとか。そういうソフト面での応援が楽しいと思ったんです。

――イベント企画をしようと考えられたのも、何かきっかけが?
市民劇団に入って舞台照明をやったり、舞台技術講座に参加したりしていましたが、豊中市の伝統芸能館で1年、ホール担当として働いたことが大きかったですね。
このホールは、低価格で利用できるということで、「ずっとこんなこと習ってきたけど、一度舞台に立って、人前でやってみたい」という一般の方の発表会にもよく使われていたんです。おばあちゃんが「こんな発表したいんだけど」と相談にこられて、じゃあ、こういう風にしたら舞台できれいになりますよ、なんてアドバイスして。発表会の後「ありがとう」って言われると嬉しくってね。そこでの経験が大きな自信になったし、「あなたも嬉しい 私も嬉しい」、そんなイベント企画の仕事がやりたくなったんです。

――田中さんのいろんな経験がつながって、ほたる企画誕生に結びつくんですね
いつかは豊中で事務所持ちたいなと思っていて、応募前(5月)にインキュベーションセンターにお伺いしたんですね。「秋ぐらいにでもって考えているんですけど」と言うと、「その時に部屋はないかもしれませんよ」と奥田さんに言われて。締切り間際に応募しました(笑)。
このセンターが蛍池公民館だった頃、市民劇団で7年利用していたんです。私にとっても馴染みの場所で。だから、「あそこに戻ったの」と知り合いに言えるのも嬉しいですね。

――最後に、ほたる企画さんが大事にされている言葉があるとお聞きしたんですが。
「笑顔、親切、地域密着、人は財産」!

――田中さんそのもの、のような気が…(笑)。ありがとうございました


ほたる企画のオリジナル
キャラクター「ほた郎」

2005.10.13